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俳句:芭蕉、一茶、山頭火
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俳句のイメージ
最近、なにかと俳句にふれる機会が多かったので、俳句について、改めて調べてみました。
俳句は、五、七、五の十七音からなる日本の詩で、世界で一番短い定型詩です。
俳句の基本は、「五七五のリズムにのせる」ですが、この他にも、大事なことが2つあります。
それは、「季語」と「切れ」です。
「季語」は、季節をあらわす言葉で、1つの俳句に1つだけあります。
「切れ」は、一句の意味やリズムをあえて切って、間をつくり余韻を生むためのものです。
俳句を3つ紹介します。
1つ目は、松尾芭蕉の句、2つ目は小林一茶の句、3つ目は、種田山頭火の句です。
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1 ”古池や 蛙飛び込む 水の音” 芭蕉
この句の季語は、蛙で、季節は春です。「古池や」と「蛙飛び込む」の間に切れがあります。「や」は切れ字※。
英語訳:The ancient pond / A frog leaps in / The sound of the water (Translated by Donald Keene)
※「切れ字」:切れを生むために挿入する語。
主な切れ字には、「けり、なり、をり、なりけり、ぬ、や、かな、ぞ、よ」があり、詠嘆、完了、呼びかけ等の意味があります。
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2 “蟻の道 雲の峰より つづきけん” 一茶
この句の季語は、雲の峰(入道雲)で、季節は夏です。切れは、「蟻の道」と「雲の峰より」の間です。
英語訳:The line of ants / seems to start / from the towering clouds (Translated by Haruo Shirane)
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3 “分け入っても分け入っても青い山” 山頭火
この句には、季語も切れもありません。
英語訳:Wading through / And wading through / Yet green mountains still (Translated by Hisashi Miura and James Green)
シンプルでインパクトがすごいです!!
山頭火はこんな風に、無季の自由律俳句をたくさんよんでいます。
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俳句のくわしい意味や、作者についてもっと知りたい方は、以下を参考にしてください。
cf.
古語辞典「古池や蛙飛び込む水の音」
古語辞典「蟻の道雲の峰よりつづきけん」
「つぶやきの句」漂泊の俳人 種田山頭火