ブレイディみかこさんの『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』

イギリス在住のブレイディみかこさんの『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』という本を読みました。多様性が大事大事と言われているけど、本当に異文化・多文化の理解ってできるのかなぁ、理解の壁になるのは何だろう、、、という疑問があって色々探していたときに見つけた本です。

格差、人種差別、貧困などの問題が、彼女と中学生の息子との会話を通じて、具体的なエピソードとして書かれていて面白く読みやすかったです。個人的には、水泳大会のエピソードが気に入りました。日本人とイギリス人のハーフである中学生の息子は、仙人ですか!と思うような深い発言をするのでびっくりです。外国で様々な問題を肌で感じて葛藤しながら育つと、こんなに大人びた子どもになるんでしょうか。。。子どもを侮るなかれ、だな!


本の中にでてきた「エンパシー」という言葉は初めて知りましたが、イギリスの学校では「シティズンシップエデュケーション」の導入が義務づけられていて、こういうことを学校で習うんだそう。「シンパシー」と似てるけど違う「エンパシー」という言葉。意味は「他人の靴を履いてみること」、つまり「自分と違う理念や信念を持つ人や、別にかわいそうだと思えない立場の人々が何を考えているのかを想像する力」とのこと。頭で分かってはいてもなかなか難しいことだからこそ、学校でもこういう教育に力をいれてるんだろうなー、と思いました。

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