フランス」カテゴリーアーカイブ

新緑と鳥!

先週末は、久しぶりに少し長い時間、山の中を走りました。
もう5月も終わりなので、春というよりは、初夏という感じで、ブナの新緑の緑がとっても綺麗。
葉っぱに日が当たるとちょっと緑が透ける感じで、こういう緑、ずっと見ていたい。

今月の初めまで、外出制限で公園も閉鎖されていたり、半径1キロ以内から出られなかったときは、近所にある道端の草花や、鳥の声に癒されていたけど、やっぱり少しでも足をのばすと、もっと自然があって、肌に感じる空気も心地いい。出歩く距離が減って、すっかり体がなまってしまったけど、鳥の声には、前より敏感になった。Julien Perrot さんの鳥の声レッスンのおかげかな。

ビートルズの曲「Blackbird」にも出てくるBlackbird(フランス語だとMerle noir メルル ノワール)は、本当に鳴き声がきれい。 Julien Perrot さんの鳥の声レッスン11では、3:20あたりに出てきます。
走りながら、少し私も鳥の声を録音してみました(笑)

ジャイロキネシスのオンラインのライブレッスン

昨日は、まいこさんのジャイロキネシスのオンラインのライブレッスンをうけてみました。

まいこさんは、今はマルセイユに住んでジャイロキネシスの先生をしていますが、以前グルノーブルの語学学校CUEFで、私と同じクラスだったんです。クラスメイト!
ちなみに、ジャイロキネシスは、元バレエダンサーのジュリオ・ホバス氏が自分のけがの克服のために考えたエクササイズで、ダンサーのためのヨガと呼ばれているそうです。バレエダンサーが考えたものということで、まいこさんの体の動きはとってもきれいで、自然で惚れ惚れでした!(私は最近運動不足で体がカチコチなので、かなり変な動きしてたと思いますが。。。でもまいこさんの動きをみながら自分も体を動かしてみたら、徐々に体の感覚がつかめてきて気持ちよかったです。)

がんばっているまいこさんを見たら、とっても元気になりましたよー。たっぷり1時間強、いい運動になりました!ありがとうございました!!!興味のある方は、見てみてください~。

普段のレッスンは月・火・木・金ですが(普段は、マルセイユにあるスタジオでやっていますが、今はオンライン(zoom)でやっているそうです。土曜日の15時(日本時間だと22時)にはfacebookのページから無料のおためしライブレッスンが見られます!

cf.
オフィシャルサイト:The GYROTONIC and GYROKINESIS
ジャイロキネシス(GYROKINESIS)は椅子やマットを使って基本的にグループで行うエクササイズで、ジャイロトニック(GYROTONIC)は、マシンを使って行うエクササイズです。

買い物、エア花見、踏み台昇降など

今日は、1週間ぶりに買い物にいきました。外に出て少し歩くと、風を感じて気持ちいい。
スーパーは、レジ係の人とお客の間には透明のしきりがあるし、店内でもお客同士で距離を気にして、よそよそしくて、警戒しあっているような変な感じでした。イスラエルの歴史学者のユヴァル・ノア・ハラリさんが、コロナ後の社会は、監視社会になるんじゃないかと言っています。怖いけど、現実味があります。確かに私も、ここ二週間ぐらい学生の様子を知るために、オンライン授業へのアクセス状況を確認する機能をよく使ってました。こういう機能があるのは前から知っていたけど、前は時々しか使っていなかった。

先週は、はりきって開店より少し前にスーパー行ったけど、10人ぐらい行列してました。ちなみに、スーパーには、家族や友人とは一緒に入れなくて、基本的に1人ずつです。店内の人数制限もあるので、1巡目には入れきれなくて、結構待たされました。それからは、1人店内から出たら1人入る、というような感じなんですが、ようやく私の番が来た~!と思ったところで、入店待ちの行列の反対側から歩いてきた年配の女性が、スススススーッと私たちの行列の前を横切って、サッと店内の入ってしまいました。あまりに自然で素早くて一瞬なにが起こったのか分からず。私の後ろにいた人も、おばあさんのあまりにも予想外な行動に、目が点になっていました。唖然!マナーの悪い若者ばかりが取り沙汰されるけど、こういうお年寄りもいるんだなぁ。。。

ウェザーニュースが、お花見VRというサイトを作っていて、バーチャルでお花見ができるそうです。日本の花見の名所の映像が自分の好きな角度から楽しめるのは面白そうだなと、ためしに見てみたら、自分でもなんでなのか分からないけど、急に涙がでてきた。綺麗だから?感傷的になっているから?それとも、本物じゃなくて映像で花見をしているのが悲しいから?本当に自分でもよく分からなかった。

最近は、心と体の健康のため、家にある椅子を使って、踏み台昇降みたいな運動をしています。なかなかいい汗をかきます!それと、気晴らしに、絵を描いたり。
今まで気づかなかったけど、うちからは、鳥の声がよく聞こえます。最近、前にもましてパソコンばかり使っているので、目が疲れるし、手は腱鞘炎になりそうです。昼ごはんを食べたあと、ちょっと目をつぶってゆっくりボーッとする時間をとっています。

鳥の声:

 

Les Frangines – Donnez-moi (Clip Officiel) シンプルで明るい気持ちになれる曲。
Pomme – anxiété  Pomme – anxiété Pommeの声はとっても素敵です。Pommeは、フランス語で「りんご」、anxiétéは「不安」という意味。
Pomme – anxiété (autoharp session)オートハープのバージョンもかわいくていい感じ!

コロナウイルスとconfinement (コンフィヌマン)

最近よく、報道や友達との会話の中で「confinement (コンフィヌマン)」という言葉を耳にします。日本語だと、自宅にとどまってて外出をしないこと、「自宅待機」や「外出禁止」にあたる言葉だと思うのですが、気になったので調べてみました。confinement (コンフィヌマン)は、confinerという動詞からできた名詞で、confinement のcom-は、「いっしょに、ともに」という意味、confinementのfinisは、「終わり」という意味であることから、あわせて、「閉じ込めること」、「閉じこもること」、「監禁」、「幽閉」、「移動の制限」、法律用語の「独房監禁」などの意味があるようです。この意味の他に、中世には、「出産」とか「分娩」という意味もあったようです。出産するときにどこかに閉じこもるからかなぁ。それとも、あかちゃんとお母さんがいっしょにいることの終わりっていうことから、出産を意味することになったのかなぁ。

ちなみに、se confiner という動詞には、「閉じこもる」の他に、「何かに没頭する・専念する」という意味があります。

わたしは根がひきこもり体質なのか、家で自分の世界に閉じこもるのは結構好きかもしれません。誰にもじゃまされないで、好きなことに没頭できるので。でも、コロナウイルスの心配をしながら、外出できず、長い時間ずーっと室内にいると、かなりふさいだ気もちになります。友達の家に行ったり、ジョギングしたり、山に行ったりしてはいけないという厳格な規制には、うんざり。。。!外で運動できないのは本当につらい!!!

外出禁止になってから、毎晩8時には、みんなで拍手をしています!最前線でたたかっている医療関係者をはげますためです。拍手の音は、日に日に大きくなって、拍手だけじゃなくて、叫んだり何かを叩いたりしてにぎやかに音をだしてます。まるでお祭り!!フランス人は明るいなぁ!

今朝も、お隣の家の屋上に「torterelle(キジバト)」がやってきました。首のところの黒い輪っかがとっても綺麗でかわいい。

幸いなことに、今はテクノロジーがあるので、離れた場所にいる人とも家族や友達とも連絡がとれるし、仕事も継続できるので、よかったです。この前は、いつも対面でやっているクラスをオンラインでしました。週末は、友達とビデオで通話しながらごはん食べたりして、こんなこと、今までしたことなかったから、ちょっと面白かった。人と会話したり、人の顔をみたりすると、元気がでるんだなー、と改めて実感。家に庭があったり、ランニングマシーンやエアロバイクがある人はうらやましいなぁ!と思うけど、何もないアパートでもできることはあるから、いろいろ工夫してやっていきたいと思います!いつまでが続くのか、まだわからないですが、きっとこれが終わったら、外に出て普通に生活できることに、すごい幸せを感じちゃうんだろうなー。と想像してます。

cf.
France info : 8時の拍手のニュース
Le dauphiné Libéré : イゼール県 グルノーブル・ヴェルコールのローカルニュース
Wiki : Confinement

« L’extraordinaire voyage de Marona » de Anca Damien

Anca Damian 監督のアニメーション映画「L’extraordinaire voyage de Marona」を見てきました。映画館は子どもだらけで、私はかなり浮いてましたが、子どもにまざって満喫できました。何より、映像がきれいで、キャラクターがシュールでかわいかったです。特に軽業師のManoleは、動きが、くねくね・くるくる・ひゅるるるる~っとしてて気持ちよくて、もっとずっと見ていたかった~。建築現場で働く大男Istvanのお母さんは顔がしわしわで梅干しみたいで、かなり私のツボでした。彼女はとってもやさしくて、楽しげにクレープ焼いてくれます。(2人とも予告編にもでてくるので、気になる方はぜひチェックしてみてくださいませ。)


Anca Damianはルーマニア人の女性ですが、この作品は、ベルギーのBD(まんが)作家のBrechet Evens、フランス人の作曲家Pablo Pico 、そして美術担当としてノルウェー人のGina Thorstensen、イタリア人Sarah Mazzettiと一緒に作っています。いろいろなスタイルがまざっていて、ちょっと過剰?!な気もしましたが、映像はきれいでおもしろくて、元気になれる映画でした。最後は悲しい終わり方でしたが。

cf.
「L’extraordinaire voyage de Marona」予告編 英語字幕
Anca Damian 監督へのインタビュー記事 :Voyage au cœur de l’animation avec Anca Damian

茶道と焼物の講演会

先週は、大学で茶道と焼物の講演会がありました。茶道家で、日仏茶道交流会の代表もつとめていらっしゃる森宗勇(もりそうゆう)さんと、高取焼の16代目の亀井久彰(かめいひさあき)さんによる講演でした。ストの影響で、開始時間が1時間以上遅れてしまって、どうなることやらと思いましたが、なんとか無事終わってよかったです。それにしても、ストライキの影響で交通機関が乱れて、電車が10本に1本だけの運行になったりという状況の中、茶道の道具や、展示用の作品といった大荷物をかかえて、日本からはるばるグルノーブルまで来るのは、本当に大変だったかと思います!

茶道と焼物
茶道のデモンストレーションの前には、抹茶の歴史のお話や、茶道と焼物の切っても切れない関係、代表的な茶人:千利休(せんのりきゅう)、古田織部(ふるたおりべ)、小堀遠州(こぼりえんしゅう)の紹介とそれぞれの茶人のスタイルなどの話がありました。古田織部が千利休の弟子になるまでの小話は特に面白かったです。

織部は利休の弟子になって茶道を学びたいと思っていましたが、利休は弟子をとらない主義だったので、織部はなかなか弟子入りを認めてもらえなくて、断られ続けていました。それでも、弟子になりたい一心で、めげすにも頼み続けたら、ある日、利休が織部に言います。「じゃ、私の庭を掃除することから始めなさい。」と。
織部は、弟子になれる日を夢見て、来る日も来る日もチリ1つ残らないように綺麗に利休の庭を掃除しました。でも、利休はなかなか認めてくれません。というのも、利休の感性は、「わび、さび」で、例えば、花は、咲き誇ってるときだけじゃなくて、枯れて散ったあとも美しいんだ、という美意識だったので。枯れた花も全部綺麗に掃除してしまってはだめだったようです。それで、織部は全てをきっちり綺麗に掃除するのでなく、枯れた花や散っている花をあえてそのままに残しておくようにしました。それで、ようやく弟子入りを認められたとのこと。
利休はいつも、「人と違うことをせよ」と言っていました。織部はその教えを守って、利休のわびさびとは対照的な大胆で自由なスタイルを確立します。織部の後、戦乱の時代が終わり平和な時代になると、上品で綺麗な小堀遠州という茶人が登場します。個人的には、遠州の上品なスタイルより、織部の動的で破調のスタイルに惹かれました。

高取焼
高取焼というのは、初めてみましたが、とっても色が綺麗でした。伝統的な高取焼は、茶色っぽい色が特徴ですが、今回いらした16代目の亀井久彰さんの作品は、ブルーでつやつやしていてとっても綺麗でした!焼く前の段階で、土に鉄分をまぜておくと、こういう綺麗な色が出るそうです。同じ釉薬でも火加減によって色や模様が色々変わるそうです。陶芸って、科学だな~。

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ジェレミー・クラパン監督のアニメ映画『J’ai perdu mon corps』

ジェレミー・クラパン監督のアニメ映画『J’ai perdu mon corps』(邦題:失くした体)を見ました。今年のアヌシーの国際アニメ映画祭でグランプリをとった作品だそうです。予告編で、手が歩いている映像を見ておもしろそうだな、と思ったので、映画館に行ってみました。

“J’ai perdu mon corps” Jérémy Clapin

切断された手が、研究所から脱走して色々なところを旅するんですが、手の目線からみた映像が面白くて綺麗でした。ハエやネズミの描写は気持ち悪くて、グロテスクな場面も結構ありましたが、その分、余計に綺麗なシーンが際立って音楽もよかったです!
主人公のナウフェルの子ども時代と今がシンクロして進んで、ガブリエルとの恋もあって、ストーリーもなかなか楽しめました。

cf.
予告編:『J’ai perdu mon corps』
日本語の記事:シネマトゥディ 『失くした体』予告編

日本語のアトリエ@図書館

先週の金曜日に、市の図書館で日本語のアトリエをしました。
アトリエで使えるような何かいい絵本はないかなぁ、と探していたときに、和田誠さんの「ぬすまれた月」という絵本をみつけてとてもいいと思ったので、今回はこれを使うことにしました。アトリエでは、まず絵本を一緒に読んでから、本の内容に関することなど、自由に会話しました。

私は、詩人の谷川俊太郎さんや作家の星新一さんが好きで、和田誠さんのイラストは彼らの作品の表紙にもよく使われていたので何度も見たことはあったんですが、和田誠さん自身については、そんなによく知りませんでした。和田誠さんが今年の10月7日にお亡くなりになったというニュースをみて、改めて和田誠さんってどんな人なんだろ?と探していたときに、「ぬすまれた月」という本に出会いました。

この絵本では、イラストだけでなく、文章も和田誠さんが書いているということで、面白そうだな、と思って読んでみたら、すごくよかった!内容が深くて、子どもだけでなく大人も楽しめる感じです。月が大好きな男が毎日月を眺めて楽しんでいるところから始まるこのお話。展開が面白くて、月の満ち欠けや日食、月食、潮の満ち引きなど、関する科学的な内容もところどころに挿入されててイラストもかわいくて、素敵でした~。参加者の方々も、気に入ってくれたようです!


次回のアトリエは、12月20日(金)の18時からの予定です。絵本等の作品は、日本語とフランス語の両方で読んで、会話も日本語とフランス語まぜてしますので、日本語が全然わからなくても大丈夫です。興味のある方は、ぜひいらしてくださいね!

cf.
Wada Makoto
Bibliothèque municipale internationale

Rencontres Ciné Montagne

先週(11/5-11/9)はGrenoble Palais des Sports でRencontres Ciné Montagne という山の映画祭がありました。私は最終日の土曜日(11/9)に見にいってきました。広い会場は満員で、すごい熱気でした!

会場で:
会場に入ってうろうろしながら、ふと前をみるとトレイルランナーのFrançois D’Haeneがすぐ近く(半径1メートル以内ぐらい)にいました。落ち着いたオーラで、とっても大きかった!同じ空気を共有でき満足!
このイベントの司会は、ジャーナリストのThibault Leducとトレイルランナー/スカイランナーのHillary Gerardiでした。アメリカ人の彼女はグルノーブルに住んでいたことがあり、今はシャモニーに住んでいるそうです。ハキハキしゃべってとても感じが良かったです。動画を見たら、走りもすごい!

シルヴァン・テッソンという人:
会場には、スポンサーのブースや、山や旅に関する本や写真のコーナーなど色々あったので、映画が始まる前にあたりをブラブラ。友人がシルヴァン・テッソン(Sylvain Tesson)という作家のことを教えてくれて、面白そうだったので、彼の本を1冊買ってみました。シルヴァン・テッソンは、地理学者で冒険家で作家の彼は、フランスではとても人気だそうです。全然知らなかった~。

ヒマラヤ(ブータンからタジキスタンまで5000km)を5か月かけて旅したり、極寒のシベリアで6か月間も1人で暮らしたりと、やることがすごいです。彼はパリ生まれで、ノートルダムにもよくよじ登っていたそうです。(高いところは景色が綺麗なので、高いところが大好きだそう。)
色々な本があって迷いましたが、彼の本を1冊買ってみました。

「Sur les chemins noirs」(直訳すると、「黒い道で」)というこの本は、シルヴァン・テッソンが2015年の夏から秋にかけてフランスを徒歩で縦断した時のお話です。世界中を旅している彼ですが、転落事故のあと動けなくなり病院で過ごします。リハビリのために病院の中を歩くようにお医者さんに言われましたが、それなら自然の中を歩いた方がいい!フランスを徒歩で縦断しよう!と思いつき、あえて都市化されてないない誰も行かないような村や、草が生い茂っているような荒れ地を通るルートを選んで歩いたとのこと。考えることがすごい!まだ読み始めたばかりですが、ゆっくり読み進めたいと思います!
シルヴァン・テッソンの動画をみつけました。怖くてちょっと近寄りがたいおじさんです。

映画:
この日上映されたのは、トレイル、山スキー、登山、パラグライダー、ハイラインなど色んなジャンルの6つの映画。映画の詳細はこちら。(仏語です。)

  1. L’Echappée Belle」:ウルトラトレイル(Belledonne avec François D’Haene)
  2. Un Printemps suspendu」:山スキー(マッターホルン、モンブラン、アイガー)
  3. Fly the Alps」:登山とパラグライダー(スロベニアからモナコまで7つの国を横断)
  4. CHANGABANG – Les miroirs d’une répétition」:山岳部隊のヒマラヤ登山訓練
  5. Red Lake party」:ハイライン/スラックラインとバンジージャンプ(クロアチアのRed Lake)
  6. Mbuzi Dume」:片足(松葉づえ)でキリマンジャロ登頂

上映前には、会場の天井から、山岳救助隊の人が降りてきて、怪我した少年を助けるというパフォーマンスもありました。それから、山岳救助隊の人の話があって、「山はワクワクする冒険のフィールドだけど、同時に危険な場所です。死がとても近くにあります。亡くなった方のことを祈りましょう。」と、会場にいるみんなで起立して山で亡くなった方を思って祈りをささげる時間がありました。映画の上映前に、こういう時間をとるのは、とてもいいなぁ。

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Grande Sure

日曜日にGrande Sureに行ってきました。Grande Sureは見通しがよくて気持ちよく、水場も結構あってシャルトルーズの山が一望できるから好き。上の方は風が強くてちょっと寒かった。朝起きられず、遅めのスタートでしたが、なんとか日暮れ前に帰って来れた。リフレッシュできてよかった!

リヨンマラソンと折り紙

週末、リヨンマラソンを走ってきました。結果は3時間30分。ここ最近は、3時間15分から30分の間でうろうろしている感じで、それでも30分を越えることはなかったのに、ついに大台を越えてしまった。いつかはサブスリーなんて思ってたけど、夢のような話になってしまった。。。前は走るたびに記録が更新できて単純に走るのが楽しくて、3時間15分を切れてたこともあったのにな。

最近は、趣味や仕事でやりたいことが沢山で、あれもこれもーと手をだしていたから、体が疲れていたのかも。ランニングも、計画的にというよりは好きなように走ってただけで、疲れててもちゃんとケアしなかったり、作るのが面倒でテキトーな食事ばっかりだったりで、そういうことが積み重なって今回のこの結果になったのかな。走っていて辛い+タイムを見てショックで、ダブルパンチだったけど、ま、そのおかげでこうして今自分を見つめなおしているわけです。私はランニングに一体何を求めていたのかな、私にとって走ることって何なのかな(気晴らし、遊び、修行、ダイエット、ライフワーク・日課、ノルマ?!)などなど。

部屋の中をみまわすと、引っ越してまだ1か月ちょっとだというのに、もういろんなものが散乱している。。。頭の中や体の状態と部屋の状態は連動してるなぁ。ちょっとここらへんで一服して、いろいろ仕切り直そう!

リヨンマラソンはかなり落ち込む結果でしたが、その後、グルノーブルに帰る前にリヨンに住む友人の家にちょこっと遊びに行ってきました。彼女は折り紙にはまっているようで、部屋じゅう折り紙だらけでした(驚き!)最近どーなのよー。とか私とおしゃべりしながらも、手は折り紙を折っていて、さささっとヨーダまで作ってしまいました。まさに魔法の手です!感激!

ヨーダはかなり難易度が高そうだったので、簡単にできそうなお花の折り方を教えてもらいました。麻子巨匠に教えてもらったら、私でもできました!かわいい~!

cf.
ヨーダの作り方

L’expression :「~せずにはいられない / ~しないわけにはいかない」

「~せずにはいられない / ~しないわけにはいかない」に対応するフランス語は「Ne (pas) pouvoir s’empêcher de 」。面白い表現だから、覚えたいなー、何かいい曲ないかなぁと探したら、「J’peux pas m’empêcher」という曲をみつけました。歌:Philippe Clay、作詞・作曲 Boris Vian。聞き終わった後も、”J’peux pas m’empêcher” と歌声が耳に残ります。以下、歌詞の最初の部分の抜粋。

Mais j’peux pas m’empêcher quand j’vois un flic passer
De penser qu’il f’rait bien à la morgue
Je n’peux pas m’empêcher d’avoir envie d’l’aider
À sauter d’l’aut’ côté du fossé

歌詞の抜粋の日本語訳はこんな感じかな:(結構はげしいです。。。)
「警察官を見ると、霊安室に行けばいいのに、と思わずにはいられない。死ぬ手助けをしたいと思わずにはいられない。死んでほしいって思わずにはいられない。」

cf.
J’peux pas m’empêcher – Philippe Clay, Boris Vian

ル・クレジオ『海を見たことがなかった少年―モンドほか子供たちの物語』

France Culture というラジオで、ル・クレジオ(J.M.G. Le Clézio)のことを紹介していて、気になったので、彼の作品を読んでみました。何から読んでいいか分からず迷ったけど、文体がシンプルで読みやすいと言われている『海を見たことがなかった少年―モンドほか子供たちの物語』(原題:mondo et trois autres histoires)を読んでみることにしました。海で凧揚げするシーンとか、太陽の光をたくさんあびて輝いている家とか、綺麗な映像が目に浮かぶような描写がたくさんあってよかったです!この小説は映画化もされてるそうです。見てみたいな~。

cf.
ル・クレジオ代表作おすすめ8選
J・M・G・ ル・クレジオ「フィクションという探求」(日本語字幕) [日本での講演会のビデオ、声が渋い~]

『Jean-Marc Rochette – Artiste au sommet – 』

Musée de l’Ancien Évêchéという美術館でやっている『Jean-Marc Rochette – Artiste au sommet – 』という展示を見に行ってきました。Jean-Marc Rochetteは、山が好きで、もともと山のガイドを目指していましたが、山での事故にあってからBD(まんが)のアーティストになって、今ではBD(まんが)の他、絵、彫刻、イラストなど様々な作品を発表しています。今回の展示会では、主に彼の自伝的なまんが『Ailefroide, altitude 3954』や最新作の『Le loup(オオカミ)』を中心に見ることができました。

全然知らなかったんですが、幸いにも、今日は彼が美術館で自らガイドをしてくれる日だったようで、本人から直々に作品の説明を聞くことができました。展示が気に入ったので、『Le loup』というBDを買って、サインしてもらいました。

名前を聞かれたので、「さえ」と言ったんですが、が「ふぁえ」に聞こえたのか、最初「S」じゃなくて「F」と書かれてしまいましたが、Sだと言ったらあわてて書き直してくれました(笑)。そして、素敵なオオカミの絵まで描いてくれました!
最初は、あんまり目をあわせてくれませんでしたが、山の友達からあなたの評判を聞いてました。今日は直々に作品についてのお話を聞けてとても嬉しいです!」と言ったら、じーっとこっちを見てくれました。
かっこいいおじさんでした!

cf.
– ビデオ:“Le Loup”, le nouvel album de Jean-Marc Rochette (美術館の展示の様子や、彼のインタビューなどが見られます。ダンディです。)

レース:Ultra Trail du Vercors

グルノーブルを囲む山脈の1つ、Vercors山脈で行われる「Ultra Trail du Vercors」に参加してきました。レースでは、Lans en Vercorsをスタートして、 Vercors山脈をぐるっと86km, 4900m D+を走ります。会場では、ラン仲間にたくさん会えて、ホームな感じで安心しました。

このレースは、もともと山好きな人たちが、Vercorsの魅力を知ってもらおうとして始めたレースで、レースを通じて色々な場所を発見できるよう毎年コースがかわります。今年のコースでは、Le pic Saint MichelPlateau de Molièreは特によかったです!今年は、アンドラの長~いレースに出て、長時間行動に慣れていたので、86キロがなんだか短く感じました。アンドラやレシャペに比べると、結構走れる箇所も多かったです。急峻な山登りも好きだけど、ゆるやかな傾斜の山や、森の中、見通しのよい高原を走るのは、気持ちいいな。

Lans en Vercorsは、クロスカントリースキーやバイアスロンで有名で、選手の強化場などもあるので、参加者の中には、クロスカントリースキーの強化選手やコーチっぽい人も多かったです。レースの序盤から、速そうな女子に沢山抜かされてびびりました。タイムは14時間21分。最後までつぶれなかったし、自分として結構調子よく走れたけど、順位は全体では294人中90位、女子では10位でした。速い人がたくさんいるんだなー。

cf.
去年のレースの様子のビデオ(今年のはまだみたい)
Ultra Trail du Vercors 2019 / Resultat

シャモニーでUTMB観戦

日本から来た友人と一緒にシャモニーに行ってUTMBを観戦してきました。
シャモニーはすごい熱気で、人がいっぱいで、やっぱりUTMBは他のレースとは違うなぁ、と実感。スタートを見た後は、バスで移動したり、徒歩でコースを逆走したりして選手たちを追いかけました。会場では、思いがけず、昔の友人たちにも再会できてよかった。私がトレイルランニングを始めるきっかけになった鏑木さんを間近で見て応援することもできました。

シャモニーでは、Les Arollesキャンプ場に泊まりましたが、町に近いし、モンブランも綺麗に見えて、受付の人も感じがよくて良かった。今度シャモニーに来るときも、また使おーっと。
(2019/08/30, 31)

cf.
Camping / Les Arolles

lac Crozet、lac Merlat、Le Grand Colon

日本から友人が遊びに来たので、Belledonne山脈のLe Grand Colonに一緒にのぼってきました。湖で泳ぎたい!という希望だったので、Freydièreの駐車場から、 lac Crozet、lac Merlat、Le Grand Colonというコースにしました。Freydièreは、車だとグルノーブルから30分ぐらいでサクッと行ける場所ですが、いい時間帯のバスがなかったので、自転車で行くことにしました。(工事中で通行止めで通れない道があり、迂回路をとおったら、25キロ1000mD+で、ママチャリで全然進まないのでかれこれ3時間ぐらいかかってしまい、この時点で2人とも結構ヘトヘト。。。)

Lac Crozetという湖を経由して(ここで泳いでから)、山小屋(Refuge de la Pra), lac Merlatという2つ目の湖を通ってLe Grand Colonに行きました。春先に来たときとは、雪が残ってましたが、雪が全部とけてて景色が違ってびっくり。帰り道、Le Grand Colonからの下りは霧が出てきて、道が分かりにくく無事帰れるのか不安になりましたが、地図とスマホと前に来た時の記憶をたよりに、2人で協力してなんとか下山。長い1日でしたー。
(2019/08/29)

cf.
Sandrine Berangerさんのblog に、このルートと綺麗な写真がのってました↓
[Mon carnet de courses]: Le Grand Colon (2394m), par le lac Merlat et le lac Crozet

 

Andry-Farcyの回顧展

グルノーブル美術館で今やっているAndry Farcy の回顧展に行ってきました。彼は、1919年にグルノーブル美術館の学芸員となり、前衛美術(アヴァンギャルド)の作品の収集に力を入れました。足りない予算は、市長やアーティストと交渉したり新聞などを通じて市民に呼びかけたりして寄付を募って、作品を徐々に増やしていったそうです。グルノーブルは、フランスで最初の近代美術の美術館で、世界的にみても近代美術の分野で先駆けだそうです。今こうやってここで近代のアーティストたちの選りすぐりの作品をたくさん見ることができるのも、彼のこんな努力のおかげなんだなぁ、と感心しました。

以下は、1921年の美術館の改修の際の、彼のスピーチの抜粋です。
« Mieux vaut balbutier des vérités naissantes que d’affirmer avec facilité des vérités conquises par nos aînés ». Discours d’Andry-Farcy à l’occasion du réaménagement des salles du musée, 23 juillet 1921.

『先人たちが手に入れた真実を、確かにそうだね~と言って流暢に話すよりも、生まれかけの新しい真実をたどたどしく話す方がいい。』(日本語訳:私)

cf.
Hommage à Andry-Farcy, un conservateur d’avant-garde [1919-1949]

自転車の話題2つ (2/2)

そして、悲しい現実・・・。

先日、自転車を盗まれました。ちょっと高価なU字型のごっつい鍵をかけていたのに、盗まれました。。。自転車を盗難された腹いせに、ふとそこらへんにある誰かの自転車を盗んでやろうか!っていう気持ちも出てきた。けどそこは、大人としてぐっとガマン。。。仕方ないので、とりあえずU字型のごっつい鍵だけでも回収しよ、と鍵だけ家に持って帰りました。

グルノーブルに住み始めてから盗まれるのは、これで2回目です。悲しいことにグルノーブルでは、自転車がよく盗まれます。町を歩くと、タイヤやサドルだけ盗まれたかわいそうな自転車をよく目にします。歩きながら、町をあらためて見渡してみると、駐輪用の柵に残されている鍵(私のように自転車が盗難されて、鍵だけ残ってるんでしょうか。)の多いこと!盗難自転車の転売が生業として成り立つから、自転車の盗難がなくならないらしいです。悲しい現実。。。

もうちょっと警戒が必要だったなぁ。使うのは遠出の時だけにして、町での移動はトラムや徒歩にしておけばよかったなぁ。自転車の鍵はU字型2個づけにしとけばよかったなぁ。後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔~!後悔の嵐!

自転車の話題2つ (1/2)

まずはいいニュース!自転車道について。

私はバスや電車より自転車が好きで、よく自転車にのっています。でも、せまい車道を走るときなど、ときどき車にぶつかるんじゃないかと怖いです。グルノーブルは、自転車の利用を推進していて、自転車道がどんどん整備されてきています。車道の端っこじゃなくて、真ん中を自転車が通るようになっているのもあって、こういう道路はとても走りやすくて気持ちいいです。

感じの悪い担当者

free box の契約をオンラインで申し込んだら、不足している情報があったみたいで、担当者から電話がかかってきた。その人のしゃべり方がもごもごしていて、そのわりには早口で、本当に聞き取りづらくて何度も聞き返してしまった。そうしたら、「本当しょうがないわねぇ。あなと話しても埒が明かないわ、フランス語がちゃんと分かる人に電話してもらって。」というようなことをため息まじりに言われて、会話の途中なのに一方的に電話を切られた。。。
もっと分かりやすく話してよ!担当者の横柄な対応に、本当にブチ切れそうになった。と同時に、一人前として扱ってもらえるように、もっとちゃんと聞き取ったり話したりできるようになりたい!と強く思った。こういう怒りとか悔しい!っていう感情はすごいエネルギーを持ってて、モチベーションをあげるのにとても良い。ので、まぁ、感じ悪い担当者にも感謝しようか。

面白い表現:Il n’y a pas le feu au lac

『Il n’y a pas le feu au lac』、英語に直訳すると『There is no fire at the lake』 。最初この表現を見た時、何か悲しい状況を表す表現なんだろうな、と思いました。日本では、特に夏には、川や湖や山など、色々な場所で花火大会が開催されます。『le feu』には、火、火事、花火、信号など色々な意味があって、私は『Il n’y a pas le feu au lac』という表現の中のこの『le feu』は花火を意味しているんだと思って、きっと何か花火大会の開催を妨げるようなことが起こって、「湖に花火がない」、「湖で花火が見られない」 ⇒ 「あぁ、なんて悲しい!」 という気持ちを表す表現なんだろうな、と思ったんです。
でも、私の予想とは違って、ここでの『le feu』は、単純に『火』とか『火事』っていう意味で、「湖に火がない」 ⇒ 「何も危険なことはない」 ⇒ 「慌てる必要はない」 ということを表す表現だそうです。こういう表現を知るのは面白いです!

補足:
もともとこの表現は、『Il n’y a pas le feu』(火がない)というシンプルなものでしたが、後に「au lac」(湖に)という言葉が付け加えられて、『Il n’y a pas le feu au lac』となったそうです。ちなみに、この湖は、スイスのレマン湖を指していて、のんびりとしたスイス人をからかう意味があるそうです。

電気が使えない

新しいアパートに引っ越しました。車を持っている友達に手伝ってもらって、とても助かりました。荷物が多かったので、車に全部つめるのか不安でしたが、なんとか1回で大丈夫でした!ちなみに、前のアパートは、電気代や水道代がコミコミだったので、自分で契約をする必要がなかったのですが、今回のアパートは、光熱費が含まれてないので、自分で電力会社や水道の会社に電話しなくてはいけません。なので、がんばって電話したんですが、電話で連絡してから、係の人が来て電気が使えるようになるまで、1週間ぐらいかかるそうなんです!予想より時間がかかる!!

というわけで、昨日は電気が使えませんでした。。。なので、蝋燭をともして夜をすごしました。ヘッドライトも大活躍でした。家にいながらちょっと冒険の気分になったし、月あかりも綺麗で、なかなかよかったです。明日の朝には、係の人が来てくれることになっていますが、蝋燭は電気代節約できるし楽しいので、定期的に蝋燭ナイトをしてみようかな。

wifi は、今のところ、カフェや図書館で使ってます。近所の図書館は、町の中心部にある図書館より素朴でいい感じ。

サイクルツーリズム

フランスには、夏のバカンスがあるので、2週間とか1か月以上の長い休みもとりやすいです。私のまわりの友達も、長い休みを利用して、色々なところに旅行している人が多いです。最近特にまわりで多いなぁと思ったのが、自転車で旅をする人たちです。自転車にサドルバックをつけて、荷物をたくさん持って自転車をこぐのは大変そうだけど、楽しそう!私もいつかやってみたい。

自転車は環境やお財布にやさしく、健康にもよく、経済効果もあるので、ECF (La Fédération européenne des cyclistes – EuroVelo) では、自転車で旅行しながら、ヨーロッパの色々な国の文化や歴史を発見できるよう、たくさんのルートを公開しています。2020年までに70000キロのルートを整える予定だそうです。(France Inter の記事 “Le cyclotourisme en Europe, un atout économique et des découvertes historiques” より)

cf.
– Cyclo-Camping International – Voyage à vélo (Vidéo:自転車旅行のビデオ 荷物重そう…)

引っ越しと大家さんとの会話

今住んでいるところがすごく騒がしいので、新学期が始まる前にもう少し静かなところに住みたくて、引っ越すことにしました。この機会に、荷物を減らすため、断捨離しようとがんばってます!色々な場所や広さ、値段の物件を5つみて、ようやく決めました。最後にみた物件がすごくよかったけど、家賃の他の電気代やWifiなどのもろもろの追加費用も含めるとちょっと高くてどうしようかなーと迷っていたら、大家さんが、「実はね、掃除中だからまだ公開してないんだけど、、、近くにね、同じような感じでもう少し狭いけどちょっと安いところがあるんだ。見てみる?」と言って、別のアパートを見せてくれました。それがすごくよかったので、即決しました。公開前の物件ってことで、なんか特別感もあったし!

私が日本人だと言ったら、大家さんが、「仕事でね、ときどき日本人と話すことがあるんだけど、名前の後のあの “san” は何?例えば、Nicolas(二コラ)って名前の人をを呼ぶとき、単にNicolas(二コラ)じゃなくて、Nicolas – san (二コラさん)って呼ぶでしょ。」フランス語にも「Monsieur(ムッシュー)」とか「Madame(マダム)」とか「Mademoiselle(マドモアゼル)」という敬称があって、それだけで単体で使ったり、苗字の前につけたりしますが、日本語のように名前の後になにかつけることはないので、名前の後に「さん」という言葉を付け足すのがとても不思議なようです。「さん」の他にも、「くん」とか「ちゃん」もあって、年齢や性別やその人との関係によって使い分けるんですよ、と言ったら、さらに驚いてました。自分のことを話すときも、フランス語の一人称の代名詞といったら、「je(ジュ)」しかないけど、日本語には、「わたし」「ぼく」「おれ」「あたし」「わたくし」「おいら」とか色々あって、とても面白いと思います。しかも、書き言葉のときは、漢字かひらがなかカタカナかによって、大分印象もかわるし(私、わたし、ワタシ)。
日本語は、表現の幅がひろくて、色々とアレンジできるから面白いな、と思った日でした。

AUTV – Ronda dels cims - [レポート:episode 6]

  • 7/19 レース当日 :  (InclesI~ordinoまで : 170km)

inclesまで来ると、あぁ、次は12個目のエイド、その次は13個目のエイドそしてゴールだぁ!と先のことが見えてきた。さっきまでは、次のエイド次のエイド、としか考えていなかったけど、急にゴールがチラついてきた。それでなんだか気持ちが浮ついたのか、2日目の夜だからなのか、急に眠気が襲ってきた。体がふらふら、ふわふわとして、気付くとよろけていて、道を踏み外して落ちそうになる。しかも、コースのマーキングがよくみえない。このレースでは、4月に出たマデイラ島のレース(MUIT)のホテルで会ったVincentという男性に偶然再会して、コース中でも何度か一緒になった。トレイルの世界は狭いなぁ。ここでも、彼と一緒になったけど、あまりにも私が遅いので、先に行ってもらった。私はマーキングを探すふりをして…休む。。。いやいや、ちゃんとマーキングを探さないと!と思うけど、意識がもうろうとして、ふと気付くと休んでる私。。。遅っ。遅すぎるでしょ!自分でも全然進んでいないのがよくわかった。さらに、食べ物をあまり食べていなかったからか、口の中がすっぱい感じで気持ち悪くなってきた。吐きそうなのかな。。。そのうち、本当にふわふわ、ふらふらする感覚が尋常じゃない感じになってきた。やばい、たおれそう。小さめのジェルを少しだけ食べて、少し立ち止まって体が落ち着くのを待ってみた。本当、この区間は魔の時間。。。

もうすぐ夜が明けてきそうな4:45、12個目のエイドComs de Janに到着。(150km, 86位)。エイドで人に会うと本当にうれしい。暗闇の中1人でいると、心細いけど、エイドにつくとスタッフや他のランナーがいて本当に元気をもらえる。ここを出たら、あとは1つの登り(Collada_Mendes)を残すのみ。そう思ったら元気がでてきたので、先を急ぐ。こののぼりが、なかなか長く感じられたけど、なんとか到着。スタッフも、あとは下りだけだよー。と言ってくれた。

ここからは、最初のエイドだったSortenyに向かって下る。綺麗な景色が下まで見えて、あぁ、もう少し!という気持ちになった。脚にも元気が出てきたので、バトンを使いながら、リズム良く降りる。でも思いの他、この下りが長くて、きっともうすぐSortenyの山小屋が見えるはず、次の角をまがったらきっと見える、というのを5回ぐらい裏切られた。山小屋見えて!と思ったら、山小屋じゃなくて、先行のランナーが遠くに見えてるっていう。。。でもなんとか7:52にSortenyに到着。(158km, 86位)エイドで補給したり色々して、さて出発と思って時計を見たときは、8時少し前だった。ここからゴールのOrdinoまではあと12キロ。せめて50時間を切って、9時前にゴールしたかったけど、それは無理だななぁ、と思った。でも、今までの100マイルレースの時と違って、ヘロヘロにはなっていないし、脚もまだ動く!そう思って最後は走れるだけ走ろうと決めた。SortenyからOrdinoまでは、スタッフの人が言ったとおりで、本当になだらかで走りやすい下りが続いた。途中まで、誰ともすれ違わなかったけど、5,6キロすぎたあたりから、歩いている人や、ゆっくり走る人たちとすれ違った。ゴールまでに、たぶん10人以上は抜いたと思う。(でも、それは、違うカテゴリーのランナーだったみたいで、実際は順位はそれほど変わってなかった。)
Ordinoが近づくと、応援してくれる人も増えてきて、”Venga Venga” (Come on, comme on )と言ってくれた。子どもたちもずっと追いかけてきてくれるので、一瞬ちょっと歩こうかな、と思う軽いのぼりも、がんばって走れた。
そしてそして、やっとOrdinoの町の教会が見えてきた。あぁ、よかった!予定では、まだ暗いうちにゴールしたいなぁ、なんて思ってたけど、ゴールはすっかり明るくなった9時半すぎ。でも、無事にゴールラインを超えられて嬉しい!!!!!本当にいい旅だった!!!!!
応援したくれた人たち、途中で一緒に走ってプッシュしてくれたランナーたち、こんな素晴らしい大会を開催してくれたスタッフの人たちに感謝の気持ちがいっぱいです!

ビデオ:Parcours Ronda dels cims – episode6 –
([incles] – (Cresta Cabana Sorda) – [Coms de Jan] – (Collada Meners) – [Sorteny] – [ordino] -: 170km)
上記は、コースのディレクターGérard Martinez さんが自ら走りながら、コースの紹介をしている動画です。episode6は(第11エイドのinclesからゴールのOrdinoまで : 170km)のビデオです。

AUTV – Ronda dels cims - [レポート:episode 5]

  • 7/19 レース当日 : 5 (Illa~Inclesまで : 143km)

8つ目のエイドIllaを出て、次のエイドPas de la Casaの前の下りでは、脚を痛そうにしてカクカクと歩いているランナーがいた。痛い脚をかばっているのが良くわかる。こういう風に脚に力が入ってしまうと、余計痛くなるし、疲れてしまうんだよなぁ、私もそういう風になる時あるよなぁ、と思いつつ、もう少しでBase de vieだから頑張ろうと言って、先に行かせてもらった。20:32に、ようやく2つ目のBase de vie、Pas de la Casaに到着。(130km, 93位)。ここで、日本人ランナーのサポートをしているらしき人が、私にも声をかけてきてくれた。女子なら結構いい順位だよ。3位ぐらいなんじゃない?と。正直前に5人ぐらいはいると思っていたので、びっくりした。彼は、テーブルでお湯をわかしながら、あらゆる種類のカップ麺などを並べてスタンバイしていた。そして、私にも「よかったらお味噌汁どうぞ。」と言って、お味噌汁をくれた。固形物が全然食べられなくなっていた頃だったので、とってもありがたかった!何をかくそう、私はお味噌汁が大好き。味噌ラーです。やっぱり日本人だから大豆を食べると体が喜ぶのでしょうか。レースの時に限らず、普段も色々な具を入れて、お味噌汁飲みまくっております。

Base de vieを出てから、少し下ると、またのぼり。コースマーキングがよく分からなくて、道があるんだかないんだかよく分からない藪みたなのがずっと続いた。まさかこんなのはずっと続くわけないよな、すぐ分かりやすい登山道になるんだろう、と思っていたのに、道なき道の藪みたいなのがずっと続いた。後ろからランナーが来たので、よかった一緒に行こう、と思ったら、何だかとても良いペースの男性2人組で、あっという間についていけなくなり、みるみるうちにひきはなされてしまった。すぐにずっと前の方に行ってしまったけど、彼らも一生懸命道を探しているようで、時折ライトで左右をぐるっと照らしてキョロキョロしているのが分かった。とにかく、次は11個目のエイド。それだけを思って先を急いだ。坂をのぼりきってPas de les Vaquesに着くと、スタッフが待っていてくれた。どこから来たの?日本?など少し話したら、元気になった。Inclès までの下りは、最初は早歩きだったけど、だんだんとリズムが出てきたので、後半はサササササッと結構走った。真夜中すぎの11個目のエイドInclès到着。(143km, 85位)。

ビデオ:Parcours Ronda dels cims – episode5 –
([illa] – (Coll Vallcivera) – (Coll Isard) – [Pas de la Casa] -(Pas de les Vaques) – [incles] -: 143km)
上記は、コースのディレクターGérard Martinez さんが自ら走りながら、コースの紹介をしている動画です。episode5は(第9エイドのillaから第11エイドのinclesまで : 143km)のビデオです。

AUTV – Ronda dels cims - [レポート:episode 4]

  • 7/19 レース当日 : 4 (Coma Bella~Illaまで : 117km)

夜の間は、気持ちが落ち込んでいたけど、朝になって明るくなってくると、元気が出てきた。Pic Negreからは、稜線を進む気持ちのいい道が続いた。こういうところは走るべきなんだろうな、と思いつつ、ずっとは走り続けられなくて、基本的には早歩き。日が出てきて暑くなってきたので、ときどき沢で脚を冷やしたりしながら進んだ。

ビデオ:Parcours Ronda dels cims – episode4 –
([Coma Bella] – (Pic Negre) – [Claror] -(Collada Maiana) – [illa] -: 117km)
上記は、コースのディレクターGérard Martinez さんが自ら走りながら、コースの紹介をしている動画です。episode4は(第7エイドのComa Bellaから第9エイドのillaまで : 117km)のビデオです。

AUTV – Ronda dels cims - [レポート:episode 3]

  • 7/19 レース当日 : 3 (Botella~Coma Bellaまで : 87km)

Botellaを出てからは、ひたすら次のエイドであり、最初のBase de VieであるMarginedaを目指します。ふと空を見ると、赤みがかった満月が出ていました。何でこんなに赤いんだろう。夕焼けのような赤い月で神秘的でちょっとだけ怖かった。Botellaを出て、Bony de Pica(2405m)までのぼったあとは、Margineda (970m)、約1400mのひたすら長い下りです。くさり場などのある結構テクニカルな下りで、暗いしすごく神経が疲れました。。。ブリーフィングの時、スタッフの人が、Marginedaまでの下りは長いですよ~、ここで大勢のリタイヤ者がでるんです、と言っていたけど、本当にその理由がわかる気がした。ここで、時々一緒になる日本人ランナーとまた一緒になった。突然「ペース●●●、ただいまの時刻●●●」という人工的な日本語が後ろから聞こえてきたときは本当に恐ろしくて何事かと思ったけど、それは彼の時計の声だった。時計を見なくてもペースなどが分かるように、時計にしゃべらせているようでした。最初は、本当に怖かったけど彼の時計だと分かってからは、あ、そうなのか、そういうことね、と納得。納得できてもやっぱりちょっと怖かったけど。。。そんなこんなで、3:06になんとか最初のBase de Vie(Margineda:75km ,152位)に到着。Marginedaまでは、体力や脚を温存していくつもりでしたが、この下りで脚を結構つかってしまって、この先大丈夫なのかな、とちょっと不安になる。回りを見渡すと、ヘトヘトになって動けない人や、隅の方で仮眠いている人がいて、私もちょっと寝たいなーとチラっと思ったけど、足にクリームをぬったり靴下をかえたりしつつ、温かいスープを飲んだり元気になってきたので、よしっ!と次を目指します!

暗くてよく覚えていないけど、たぶんこの区間だったと思う。暗闇にいる牛たちがとっても怖かった。牛たちは、ふだんは静かに暮らしているんだろうけど、今日はランナーがたくさんいるので、興奮しているみたいで、急にドドドドドォーと集団である方向に暴走したり、集団でキッとこちらを見てきたり。ライトで照らすと、目がキラキラ光って、こちらを見る目がすごく怖かった。私の前後にほぼランナーがいなくて、独走状態だったので、なおさら怖かった。コースのマーキングもまばらなので、ライトでよく照らさないと道が分からないけど、それでも牛とあまり目が合わないようしたくて大変だった。なにかの拍子にいっせいにこちらに押しかけてくるんじゃないか、と本当に恐ろしく、早くこのパートが終わってくれないかな、と本気で思った。
そしてようやく夜が明けて、7:12にComa Bellaに到着。(87km, 99位)

この間、真っ暗なので、写真なし!

ビデオ:Parcours Ronda dels cims – episode3 –
([Botella]- (Bony de Pica)-[Margineda] -(Cortals Manyat) -[Coma Bella] : 87km)
上記は、コースのディレクターGérard Martinez さんが自ら走りながら、コースの紹介をしている動画です。episode3は(第5エイドのBotellaから第7エイドのComa Bellaまで : 87km)のビデオです。

AUTV – Ronda dels cims - [レポート:episode 2]

  • 7/19 レース当日: 2 (Arcalis~Botellaまで :61km)

Arcalisを出てからは、稜線の綺麗な気持ちのいい道が続きます。5時間ぐらい進んだころ、17:15にようやく3つ目のエイド(Pla Estany:45km ,156位)に到着。ここに着いたら足裏にクリームを塗りなおして、靴下をかえよう!と決めていたので、予定通りそうしました。こんな風に、エイドでやることが決まっていると、それが楽しみだし、たんたんと動けていい感じです!ここをすぎると、次は、アンドラ最高峰のComapedrosaを目指すので、しっかり補給して、元気を注入しました。結構進んだと思うけど、まだ3つ目のエイドかぁ、と思うとまだまだ先が長いけど、とにかく、今まで通り、あまり先のことまでは考えず、次のエイド、次のエイド、ということだけ考えて進むことにしました。

Comapedrosaにむかったのぼっていると、Sortenyをすぎたあたりの時に下りで抜かれた女性が、とっても苦しそうにしています。のぼりがとってもゆっくりです。私も相当苦しかったですが、彼女の方が大分弱っているようです。。。先に行くね、と行って、道をゆずってもらいました。Pic Comapedrosa には、 19:04(148位)に到着。
もう頂上かな、もう頂上かな、と偽のピークが3回ぐらいあってようやく着いたので、頂上で待ってくれているスタッフが見えたときは、本当にうれしかった!それから、Comapedrosa山小屋まで下りて、次のエイドBotellaを目指します。(下りが苦手で、山小屋についたときは20:12 162位)だんだんと日が暮れていて、ちょっと寂しい気分になってきました。それからさらにのぼってくだって、Botellaに着いたのは、深夜22:54, 159位でした。

ビデオ:Parcours Ronda dels cims – episode2 –
( [Arcalis]- (Clot Cavall)-[Pla Estany] -(Pic Comapedrosa)- [Comapedrosa] – (Portella Sanfons)-[Botella] : 61km)
上記は、コースのディレクターGérard Martinez さんが自ら走りながら、コースの紹介をしている動画です。episode2は(第2エイドのArcalisから第5エイドのBotellaまで : 61km)のビデオです。

AUTV – Ronda dels cims - [レポート:episode1]

  • 7/19 レース当日 (起床~スタートまで)

レースは、朝7時スタートで、スタートのゲートが開くのは、朝の6時とのことでした。宿から会場のOrdinoまでは、歩くと20分ぐらいかかるので、余裕をもって5時半ごろには宿をでようと、4時少し前に起きました。それから、おかゆ、リゾット、オニオンサラダ(血液をサラサラにするので、いいのかなぁと思っていつもレースの朝には食べてます。)、アボカドなどと食べてから、テーピング、着替えなどをして、宿を出ました。朝は少しひんやりしていて静かで、会場までの道のりをゆっくり歩いていると、気持ちが少し落ち着いていました。

会場には、6時ごろに着きましたが、予想に反して、ランナーがまだ全然集まってませんでした。いるのはほぼ日本人。(さすが、5分前行動の日本人!)他のランナーたちが集まってきたのは、6時半すぎで、のんびりした雰囲気なので、確かに6時半すぎでも全然大丈夫そうでした。ランナーが集まってくると、音楽やMCでだんだんと盛り上がってきました。着ぐるみのマスコットも登場して、本当にお祭りみたい!あー、いよいよスタートだな。気持ちが高ぶってきて、スタートラインにたてて嬉しいな!という思いがこみあげてきました。まわりのランナーたちも、高ぶってる感じです!そしてスタート!ここ3日間、疲労をぬこうとランニングは控えていたので、すごく足が軽くて、走れることが嬉しくて、思わずスピードがでてしまいます。まわりのランナーもすごく嬉しそう!でもここは落ち着いて、、、とあまり息があがらない程度に、おさえておさえて、、、と自分のペースをみつけて、それを保つように心がけました。ロードの下りで勢いあまって、速そうなランナーを思わず抜いてしまいましたが、後から調べたら、彼女は女性の2位のCase Stéphanieというカナダの女性でした。

  • 7/19 レース当日 : 1 (スタート~Arcalisまで : 32km)

気持ちが高ぶって、足も軽く、1つ目のエイド(Sorteney:21km)までは、本当にあっという間。Sorteneyには、10:44に到着(131位)。このエイドの直前で、小柄な女性の二人にサラリと抜かれる。私は下りが苦手なので、こんな風に軽快に走るランナーをみると、うらやましいなーといつも思う。2つ目のエイド(Arcalis : 32km)には、13:54(148位)に到着。

 

ビデオ:Parcours Ronda dels cims – episode1 – 
(Départ – (Collada Ferreroles)-  [Sorteney]- (Portella Rialp)- [Arcalis] : 32km)
コースのディレクターGérard Martinez さんが自ら走りながら、コースの紹介をしている動画を見つけました。Ronda dels cims のコースを6つに分けて紹介しています。
上記のリンク episode1は(スタート~第2エイドのArcalisまで : 32km)のビデオです。コースの様子がよくわかるので、興味のある方はぜひ見てみてください!それにしても、Gérard Martinezさん、いい年のおじさんですが、走りが力強くてとってもかっこいいです!