SABU監督の映画『Mr.Long ミスター・ロン』

Arte で、SABU監督の映画『Mr.Long ミスター・ロン』をやっていたので、見てみました。

この映画は2017年の映画で、ベルリン国際映画祭コンペティション部門にも出品されたのだそう。実は私とSABU監督との出会いは古くて、たしか高校生の時に『弾丸ランナー』(1996)を見たのが最初だと思う。疾走感がすごくて、話の展開や、映像の見せ方、音楽が面白くて、おおぉー!こんな監督がいるんだぁ!!と感動したことを思い出しました。それ以来、『ポストマン・ブルース』(1997)、『アンラッキー・モンキー』(1998)などまでは見てましたが、最近は忘れかけていて今回ネットで偶然SABU監督の映画を見つけたので、さっそく見てみたというわけ。

この映画の主人公は殺し屋で、殺人のシーンがたくさんあってちょっと嫌でしたが、やっぱりSABU監督の映画は好きだなぁ。殺し屋にとってナイフは殺人の道具ですが、彼は料理も上手なので、包丁をたくみに使って色々な料理を作り、その料理がきっかけで回りの人たちとの交流が生まれていきます。ナイフも包丁も両方切る道具だけど、不幸のきっかけになったり、一方で幸せをうむきっかけになったり。殺し屋の中にある人間的な部分、人の強さ、弱さについてしみじみと考えさせられます。特に野球のシーンは、じんわりとあたたかくて涙がでそうでした。子役のジュンは、本当にかわいい。スピード感、画面の見せ方、間のとり方の上手さはパワーアップして健在でした!

この映画、8月29日までネット上で見られるようになっています。暴力や殺人のシーンが多いので、子どもや敏感な方にはおすすめしません。そういうアドバイスが以下のサイトにも書いてありますが、[poursuivre](つづける)のボタンを押すと映画本編が見られるので、興味のある方はぜひ。最初の設定はフランス語版になってますが、吹き出しをクリックすると原作(日本語版)に変更できます。

ARTE :  SABU監督の映画『Mr.Long ミスター・ロン』
Dangan Runner (弾丸ランナー)
Postman Bleus(ポストマン・ブルース)
Unlucky Monkey (アンラッキー・モンキー)

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