月別アーカイブ: 2020年7月

最近見た鳥

朝、公園をジョギング中に、芝生の上を見慣れない鳥が歩いているのを見つけました。
尾が白と黒の縞々で、頭はオレンジ色で王冠のような形。これは珍しい鳥に違いない!とあわててカメラを向けるも、すぐに飛んでいってしまった。アフリカから来るHuppe fasciée (ヤツガシラ)という渡り鳥で、とってもレアな鳥らしいです。友人は、今までで一度だけしか見たことがないそう!鮮やかな色と派手な形はいかにも暑いところの鳥っぽい!

川沿いを散歩中にゆーらゆーらと優雅に飛ぶ大きな鳥がいました。ゆったり悠々と飛んでいるのに見とれて上を見て歩いていたら、相当曲がって歩いていたようで、向いから歩いてきた人に笑われてしまった。。。Milan noir という鳥で、トビの一種だそう。Milan(トビ)、Faucon (ハヤブサ)、buse (ノスリ)は似ていて判別が難しいけど、Milan noir の特徴は、濃い茶色の体と、三角の尾。同じMilanでも、Milan royalは、 尾に深い切り込みがはいっています。

早朝の川沿いにMartinet noir がたくさんいて驚きました。超高速で飛んで、ピーピーと鋭い音の鳴き声!スーっと飛んだと思ったらクイッと方向をかえて、またスーッと超高速で飛んでいく。スピード感がたまりません!かっこいい!Martinet(アマツバメ)とHirondelle(ツバメ)は見分けるのが難しいけど、アマツバメの方が、尾の切れ込みが浅いです。

その他、最近見た鳥の写真です。

写真

cf.
Geai des chênes
Huppe fasciée
Martinet noir
Merle noir
Milan noir
Milan noir の見分け方
Moineau domestique
Penson des arbres
Rougequeue noir
Tourterelle turque

Rochers de chalves

パリ祭の日(14 juillet)は、Rochers de chalves まで行ってきました。

Grenoble – Fontanil Cornillon (自転車)
Fontanil Cornillon – Mont St.Martin – Rochers de Chalves – Col de Huitères – Charminelle – Abri Forestier de la Roize – Mont St.Martin – Fontanil Cornillon

いつもはだいたい朝8時ぐらいに開始することが多いですが、今回は夜明け前の月の写真を撮りたかったから3時半ごろに家を出て朝4時ぐらいからのぼりはじめました。夜が明け始めてから明るくなるまでの時間が意外と早くてあれよあれよと明るくなってしまって月の光がどんどん弱くなるし、三脚がなかったのでブレブレだし、山も空も月も岩も花も全部綺麗なので全部入れたいー!と思ってよくばったら何が撮りたいのかよく分からない写真になってしまいました。。。写真は奥が深いです。もっと精進したいと思います!少しだけですが、今回撮った月の写真はこんな感じです。

早めに開始したおかげで人には全然会いませんでしたが、動物はたくさん会えました。崖のところにいる2匹はmouflon(ムフロン)。静かにずーっとこっちを見てました。岩穴から顔を出しているのは、marmotte(マーモット)。カメラを向けたら、すぐにどこかへ行ってしまいました。その他、シャモアの群れにも会いました。

鳥もたくさんいました。特にPrairie de Varareyという開けた草原を通る時、鳥がたくさん飛んでました。Chocard(ショッカー)、Rougequeue noir (ルージュクーノワール)の他、小さくでおなかが白い鳥がたくさん。チューイ、チューイという鳴き声と白っぽいおなかから判断すると、たぶんPouiilot Fitis (プイヨ・フィティ)だと思う。

森の中では、小枝にとまって休んでいるRougegorge(ルージュゴルジュ) を至近距離で見ることができました。一瞬目が合った!顔から首にかけてのオレンジ色がとっても綺麗で、小さくて丸っこい形が本当にかわいい!!

朝早く始めたので、色々と楽しんで暑さがひどくなる前、お昼ごろには家に帰って来れました。
早起きは良い!

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ブレイディみかこさんの『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』

イギリス在住のブレイディみかこさんの『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』という本を読みました。多様性が大事大事と言われているけど、本当に異文化・多文化の理解ってできるのかなぁ、理解の壁になるのは何だろう、、、という疑問があって色々探していたときに見つけた本です。

格差、人種差別、貧困などの問題が、彼女と中学生の息子との会話を通じて、具体的なエピソードとして書かれていて面白く読みやすかったです。個人的には、水泳大会のエピソードが気に入りました。日本人とイギリス人のハーフである中学生の息子は、仙人ですか!と思うような深い発言をするのでびっくりです。外国で様々な問題を肌で感じて葛藤しながら育つと、こんなに大人びた子どもになるんでしょうか。。。子どもを侮るなかれ、だな!


本の中にでてきた「エンパシー」という言葉は初めて知りましたが、イギリスの学校では「シティズンシップエデュケーション」の導入が義務づけられていて、こういうことを学校で習うんだそう。「シンパシー」と似てるけど違う「エンパシー」という言葉。意味は「他人の靴を履いてみること」、つまり「自分と違う理念や信念を持つ人や、別にかわいそうだと思えない立場の人々が何を考えているのかを想像する力」とのこと。頭で分かってはいてもなかなか難しいことだからこそ、学校でもこういう教育に力をいれてるんだろうなー、と思いました。

月の写真と渡辺篤さん

最近、月の写真を撮るのに夢中になっています。空の色の変化、月の出、日の出の方角・時間などにも敏感になり日々の生活に潤いがでてきました。
そもそものきっかけは、NHK NEWS WEBの特集「新型コロナでひきこもりは、今」という記事で紹介されていた『同じ月を見た日』という企画を見たからなんです。ひきこもり経験のある現代美術家の渡辺篤さんによるプロジェクトで、孤立を感じる人たちが月の写真でつながって、他者に思いをはせることができるというもの。ロマンチック~!

特集記事に掲載されていたズラッと並んだ月の写真を見て、私も参加したい!と早速参加表明の連絡をしてみたわけです。が、ふと冷静になって考えてみたら、私はひきこもりではないし、外出制限が緩和されてからは、以前よりも大分自由に外に出たり人と会ったりできるようになって、以前ほど「孤立」していない状況だったし、そんな私がこの企画に参加してもいいのかな、、、と迷いがでてきました。でも、渡辺さんが企画の意図について詳しく優しく説明してくれたので、今も継続して参加しています。こんな風に月が見えるんだ~!自分の撮った写真と似てるな~などと参加者の撮った月の写真を鑑賞したり、色々な複雑な事情をかかえる人たちとも交流して色々な考えを知ったりができるのは面白いです。何より、渡辺篤さんご自身が、信念を持ったとても面白い人なんです!!私がひきこもりについて抱いていた先入観はこっぱみじんに打ち砕かれました。

渡辺篤さんは、今、横浜市中区にあるBankART SILK(バンカートシルク)『修復のモニュメント』という個展を開催されています。
会期は7月26日(日)までとのこと。興味のある方は、ぜひ行ってみてください!

cf.
NHK NEWS WEBの特集「新型コロナでひきこもりは、今」
「修復のモニュメント」/ アイムヒア プロジェクト|渡辺 篤
BankART SILK(バンカートシルク)

Eric Alibert さんの『 Calligraphies alpines 』

Musée de l’ancien évêchéでやっているEric Alibert さんの『 Calligraphies alpines 』を見に行ってきました。

Eric Alibert さんはフランス生まれスイス在住のアーティストで、主に自然や動物をテーマに作品を作っています。彼は最近、私の住んでいる地域にある山(シャルトルーズ:Chartreuse、ヴェルコール:Vercorsなど)を歩きまわっていたようで、作品の中には私も歩いたことのある場所や見たことのある動物や鳥が沢山で嬉しくなりました!シャムショード(chamechaude)や、シャモア(chamois)ブレロー(blaireau)トログロディット・ミニョン(Troglodyte mignon)ピ(pie)などなど!

動物や鳥を観察する時に使うスコープ(単眼鏡)も展示してありました。KOWAのです。大きいっ!そして値段を見てびっくり。た、高いっ。。。こういうの持ってたら、山歩きが楽しいだろうなぁ。

今回の展示は主に墨の作品でしたが、彼のサイトを見たら、墨の絵の他にも水彩や油彩、彫刻などの作品もありました。入場は無料で、展示は11月15日までのようです。その他、この展示に関連したいろいろなイベントもあるようなので、興味のある方はぜひ行ってみてくださいー。(マスク必須)

Dent de Crolles(ダン・ド・クロル)

日曜日に、Dent de Crolles(ダン・ド・クロル)にのぼってきました。

Grenoble – Sentiers du St. Eynard (自転車)
Sentiers du St. Eynardl – Manival – Col du Baure – Col du Coq – Col des Ayes – Dent de Crolles  (往復)

山道を歩いていると花についての看板がたっていました。それによるとフランスはorchidée(蘭)の種類が豊富で、色や形にもたくさんのバリエーションがあるそう。で、この山域でも30種類以上orchidée(蘭)が見られるんだそう。


歩いたり小走りしたりしながら気になる花の写真をパシャパシャ撮って、家に帰ってから調べてみました。


薄紫色の綺麗なorchidée(蘭)は、たぶんOrchis moucheronだと思う。Bleuet des montagnes は、濃い青がとても綺麗でした!Dent de Crolles 頂上近くには、ピンクと黄色のマーガレットみたいなかわいい花がたくさん咲いていました。Aster des Alpesという花らしい。


Rougequeue noir もいました。この鳥は町でもよく見ますが、山にいるのは町のより体がひきしまってかっこいい気がしました。気のせい??いろんな方向へどんどん飛んでいってしまうので、カメラで追いきれませんでしたが、岩にとまっているところを運よく撮れました。この鳥はしっぽが赤っぽいオレンジでそこが魅力なんですが、岩に隠れてしっぽは見えません。。。

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アイスランドとフランスとウクライナの映画『たちあがる女』(原題:Kona fer í stríð )

『たちあがる女』(原題:Kona fer í stríð )という映画をみました。アイスランド人のベネディクト・エルリングソン(Benedikt Erlingsson)監督によるアイスランドとフランスとウクライナの合作で、2018 年に公開された映画です。

主人公の女性ハットラは聖歌隊の講師。一見おだやかそうな女性ですが、実は警察から追われる身で、アイスランド中を逃げて逃げて逃げまくっています。というのも、地元のアイスランドの美しい景色が失わていくことや環境破壊に抵抗するため、彼女は大企業の送電線を次々に破壊しているから。とにかく、この映画は映像と音楽が最高!画面に映るアイスランドの景色がとてもきれいで、音楽も絶妙なタイミングで映像と合うところで挿入されていて面白く、内容が多少分からなくても、楽しくて大満足でした!!ハットラの弓矢、エメラルドグリーンの車、送電線にビリビリ電気が流れて光るところ、靄のかかったアイスランドの風景、雨でびしょびしょのホテル、バスなどは特に印象に残りました。いつかアイスランドの大自然の中を歩いてみたいなー。

cf.
ARTE 『Woman at war』(フランス語字幕版なら7月21日まではARTEで見られるので、興味のある方はぜひ見てみてください~。)
『たちあがる女』日本語版の予告編 (これだけでも、映画の雰囲気がよく分かります。)

久しぶりのベルドンヌ

先週末は、久しぶりにベルドンヌに行ってきました。
今回は、こんな感じでした。

土曜(自転車 Grenoble ~ lac de Freydières)lac de Freydières ~ lac du Crozet
日曜 lac du Crozet ~ Col du loup ~ Refuge Jean collet ~ lac Blanc ~ Col de pre long~ lac de Freydières

普段は、lac du Crozet は通るだけであまり長居はしないんですが、今回はテントをはって星や月を見ながらのんびりしました。夏だからそんなに寒くないだろうと油断して、うすいジャケットしか持っていなかったのでかなり寒かった!

次の日は、いつものRefuge de la Pra の方面には行かずに、Refuge Jean colletの方へ直接行ってみました。Col du loup のあたりから、雪もかなり残っていて硬くてつるつると滑って怖かった。途中で一緒になったおじさんが「いいよ、先に行って。後ろから見てるから。」と言ってくれたのでちょっとほっとして、おじさんに見守られながら恐る恐るゆっくりと進んだ。少し滑るくらいならいいけど、転んで滑って止まらなくなって岩にぶち当たることを想像すると本当に怖い。次回は忘れずに軽アイゼンを持ってこよう。雪渓はあるものの、この時期お花もたくさん咲いていました。どれも綺麗だけどRaiponce_orbiculaireは、小さくて繊細な感じで色も形も特に好きだな~。

帰り道、Col de pre longをすぎたあたりで車道をダラダラ歩いていたら、後ろからきた車に声をかけられた。誰かな?と思ったら、山で一緒になったカップルで、 lac de Freydièresまで行くつもりだと行ったら、じゃあ一緒に行こう、と乗せてくれた。ラッキー!車の中で、日本についての話になって、日本語の数字は123(いち、に、さん)て言うんだけど、「さん」は、フランス語の5(サンク)と発音が似てるんですよー。私の友達は、フランスに旅行に来たとき「5番目の駅でおりてね!」とフランス語で言われて、日本語の3と間違えて大変だったよー。という話をしたらウケてました。

cf.
今回見た花
Anémone de printemps
Chardon des champs
Geranium des pres
Lis martagon
Raiponce orbiculaire
Rhododendron ferrugineum
Rose des alpes

斎藤道雄さんの本『手話を生きる』

斎藤道雄さんの『手話を生きる』という本を読みました。最近、ろうの人と知り合う機会があって何となく気になっているテーマだったので読んでみたのですが、知らないこと、誤解していたことばかりで衝撃の内容でした。

ろう者に対しては、聞こえないというハンディのある可哀そうな人、というイメージを持っていましたが、本の冒頭でいきなりそのイメージを一気に崩されました。ろう者同士は手話によって豊かなコミュニケーションができていて、自分たちのコミュニケーション方法に自信を持っているので、あえて聞こえるようになりたくはない、というのです。ろう者が、聴者(聞こえる人)と同じような方法でコミュニケーションできることを目指す、というのは、聴者の考え・希望であって、ろう者の思いとは一致していないというのは驚きでした。

『手話を生きる』斎藤道雄

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