月別アーカイブ: 2018年5月

誘いを断る

フランス人の学生に、「Je peux pas, j’ai poney」という表現を教えてもらいました。
誘いを断りたいときに、この表現をつかうそうです。
日本語にすると、「(Je peux pas)行けません。/ できません。(j’ai poney)ポニーにのる日だから。」です。
もともとの表現は、ポニーの部分がプール(piscine)で、「Je peux pas, j’ai piscine」
「行けません。プールに行く日だから」だったそうですが、ポニーやプールの部分を自分流にいろいろ変えて使うことができるそうです。
たとえば、
「Je peux pas, j’ai licorne」(行けません。ユニコーンにのる日だから。)
「Je peux pas, j’ai couture」(行けません。お裁縫をする日だから。)
「Je peux pas, j’ai fortnite」(行けません。fortnite (テレビゲーム:フォートナイト)をする日だから。)
「Je peux pas, j’ai aqua poney」(行けません。プールとポニーの日だから。*プールとポニーを組み合わせて。)

日本人は、誘いを断るとき、あんまり直接的に理由を説明しないで、「ちょっと用があるんで…。」言うことが多いです。
理由がよくわからなくて、誘ったほうも、断る方もちょっと気まずくなるときが時々ありますが、
「Je peux pas, j’ai poney」みたいなユーモアのある表現で断れたら、おもしろいな!

j’ai piscine という歌のビデオと歌詞をみつけました。
興味のある方は、下記のリンクから見てみてください。

cf.
Keen’V – J’ai piscine (ビデオと歌詞)

落語 ~笑いは文化のかけはし~

友人がうちに泊まりにきました。友人の劇団時代の後輩には、落語家になった人がいるそうです。
古今亭文菊(ここんていぶんぎく)という名前で活動している、ということなので、ネットで動画をさがして、一緒に見てみました。
とっても面白かった!身振り手振り、しゃべり方、間のとりかた、スピードの変化など絶妙で、すっかり彼の世界にひきこまれました。
日本には、こんなに素晴らしい伝統文化があったんだなぁ。
フランス人でも、落語をやる人がいるのかなぁと思い、さがしてみたら、二人みつけました。
Stéphane Ferrandezさんと、Cyril Coppiniさんです。
それぞれスタイルは違うけど、二人とも上手でした。笑いの力はすごい!

cf.
古今亭文菊 『芝浜』
– Stéphane Ferrandez : Qu’est-ce que vous faites au Japon – 
– Cyril Coppini / On s’fait tourner le chozu / Japan Tours Festival 2016
– Rakugo

Sortie de samedi

Varces, chemin du périmetre, tremplin de St Nizier, Moucherotte, Pic Saint Michel, col de l’arc, Varces

 

あん:Les délices de Tokyo

Arteアルテ:独仏共同出資のテレビ局)で、河瀨直美監督の映画『あん』(仏版タイトル:Les délices de Tokyo)es délices de Tokyo)が放送されていたので、見てみました。2015年の映画で、評判がよくて見たいと思っていたけど、見逃してしまったので、見られてよかったです。
桜の咲く東京の景色はとても綺麗で、丁寧に描かれた物語に心をうたれました。樹木希林、好きだなぁ。どらやきが食べたくなりました。
5月20日までネットで公開されているので、興味のある方は、ぜひ見てみてください!
日本では、彼女の最新作『Vision』(主演:ジュリエット・ビノシュ、永瀬正敏)が6月8日から公開されるそうです。
フランスでは、11月23日からパリのポンピドゥセンターにて、大々的な河瀬直美展が開催されるそうです。行ってみたいなぁ!
cf.

石鹸玉(しゃぼんだま)

実家から、GW休暇の時の写真やビデオが送られてきました。
妹の子どもやいとこの子どもたちが集まって、庭でみんなでしゃぼん玉をしていました。
なんてのどかな光景~。
上手にしゃぼん玉を作る子、小さくてまだしゃぼん玉をふけない子、しゃぼん玉におおはしゃぎの子、なぜかしゃぼん玉を怖がる子、しゃぼん玉には興味を示さず一人で違う遊びをする子などいろいろで、見ていておもしろかったです。

今日の一句:

石鹸玉まだ吹けぬ子も中にゐて 中西雅子

うれしいニュース :FC Grenoble Rugbyの勝利

昨日は、近所のスタジアム『Stade des Alpes』の方がとても盛り上がってました。
どうやら、グルノーブルのラグビーチーム(“FC Grenoble Rugby)がUSO(Union sportive Oyonnax rugby)に大勝して、プロリーグのトップ14に昇格したようです!
試合の後は、道路にサポーターが溢れて、大人も子どもも若者も、みんな旗をふったり、叫んだりして喜びを分かち合ってました。
嬉しいニュースです。

cf.
VIDÉOS – Revivez le match de la remontée du FC Grenoble en Top 14 !

俳句 (リズムと季語と切れ)

最近、なにかと俳句にふれる機会が多かったので、俳句について、改めて調べてみました。
俳句は、五、七、五の十七音からなる日本の詩で、世界で一番短い定型詩です。

俳句の基本は、「五七五のリズムにのせる」ですが、この他にも、大事なことが2つあります。
それは、「季語」と「切れ」です。
「季語」は、季節をあらわす言葉で、1つの俳句に1つだけあります。
「切れ」は、一句の意味やリズムをあえて切って、間をつくり余韻を生むためのものです。

俳句を3つ紹介します。
1つ目は、松尾芭蕉の句、2つ目は小林一茶の句、3つ目は、種田山頭火の句です。
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1 ”古池や 蛙飛び込む 水の音” 芭蕉

この句の季語は、蛙で、季節は春です。「古池や」と「蛙飛び込む」の間に切れがあります。「や」は切れ字※。
英語訳:The ancient pond / A frog leaps in / The sound of the water (Translated by Donald Keene)

※「切れ字」:切れを生むために挿入する語。
主な切れ字には、「けり、なり、をり、なりけり、ぬ、や、かな、ぞ、よ」があり、詠嘆、完了、呼びかけ等の意味があります。
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2 “蟻の道 雲の峰より つづきけん” 一茶

この句の季語は、雲の峰(入道雲)で、季節は夏です。切れは、「蟻の道」と「雲の峰より」の間です。
英語訳:The line of ants / seems to start / from the towering clouds (Translated by Haruo Shirane)
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3 “分け入っても分け入っても青い山” 山頭火

この句には、季語も切れもありません。
英語訳:Wading through / And wading through / Yet green mountains still (Translated by Hisashi Miura and James Green)

シンプルでインパクトがすごいです!!
山頭火はこんな風に、無季の自由律俳句をたくさんよんでいます。
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俳句のくわしい意味や、作者についてもっと知りたい方は、以下を参考にしてください。

cf.
古語辞典「古池や蛙飛び込む水の音」
古語辞典「蟻の道雲の峰よりつづきけん」
「つぶやきの句」漂泊の俳人 種田山頭火

俵万智さんとコップ

小学校のとき、水泳教室に通っていて、教室の帰りにミスタードーナッツでドーナツを買って帰るのが楽しみでした。ドーナツを買うと、ポイントカードがもらえて、ポイントをためるとプレゼントがもらえるんです。そんなこんなで我が家には、お弁当箱やポーチなどのミスドのグッズが結構ありました。
最近ちょっと俳句のことを考えていたら、ふと、昔、ミスドでもらったコップのことを思い出しました。コップには、俵 万智(たわら まち)さんの短歌※が書いてありました。

当時、俵万智さんの歌集『サラダ記念日』は、ベストセラーになっていました。
彼女の代表作は、なんといっても、これでしょうか。

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「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日
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私は、このコップのおかげではじめて、こういう現代的な短歌を知って、おもしろいなーと思いました。

ちなみに、インタビュ―の際の彼女の証言によると、実際、美味しいとほめてもらったのは、サラダではなく、唐揚げだったようです。いい短歌を詠むには、場合によっては、事実をそのまま使うんじゃなくて、想像力も大事なんだなぁ!
ミスタードーナッツのサイトをみたら、90年代のなつかしグッズのページに、このグラス(俵万智・恋の記念日グラス)が紹介されていてびっくりしました!

cf.
ミスタードーナッツ:1990年 なつかしのオリジナルグッズ『俵万智・恋の記念日グラス』

※俳句と短歌
俳句や短歌は、日本文化を代表する定型詩です。
俳句は、五七五のリズムにのせますが、短歌は少し長くて、五七五七七のリズムにのせます。
また、俳句には、基本的に季語が必要ですが、短歌にはこのルールはありません。
俳句では、恋について詠むことは少ないですが、短歌には恋の歌が多いです。

Col de l’Arc


Varces – Col de l’Arc – St.Paul de Varces – Varces
0605_2018 avec Dominique, Nathalie, Marc

La Tour Percée


01/05/2018_Yann_Jean-Luc_Nicolas_Elena

きれいな木

岩陰に紫色のきれいな花が咲いていました。
一緒に山のぼりをしたイタリア人のエレナさんが、花の名前を教えてくれました。
「Fior di stecco」(フィオーリ ディ スティッコ)というそうです。
いい響き!
歩きながら何度も言ってみました。忘れないように!
フィオーリは、花、スティッコは棒・杖。
木の部分に直に花が咲くので、こういう名前になったとのこと。
フランス語名は、bois-joli 直訳すると、きれいな木。